聲の形

原作未読で観た。

 

主人公と結絃という2人のキャラを除き、
ほかの登場人物の主観がほぼ排除されていることに感心した。

 

聾唖のヒロインとの恋物語と勘違いされがちだが、
映画後半では明確に主人公が抱える「他者とのディスコミュニケーション問題」に焦点が絞られていく。

 

本作では、長い原作から群像劇の側面を敢えて外すことで(原作は後から読んだ)、
映画としてひとつの筋が通ったストーリーを紡ぎ出しているのだ。

 

川井さんがとんでもないモンスター女子なのは映画だけでもわかるが、
確かに原作にはほかのキャラクターの内面も事細かに描写されている。
どなたかが書いていた映画→原作→映画という流れで観ると二倍三倍楽しめるように思う。

 

原作の違いで印象的だったのは、主人公の「卑屈なのに他人をバカにしてしまう自己嫌悪」の描写が減っていること。

 

これには賛否あるだろうが、映画では間口をより広く取るために「平凡な一少年」として描いたのだと理解した。